まだコロナ禍で世界中の多くの人々が苦しみや悲しみ、孤独と戦っている中、JFFの日本映画によって皆さんが映画の中で旅を楽しみ、そして気持ちの癒しが得られるよう、今回のJFFでは「旅」をキーワードに、旅の要素を含む日本映画を集めました。オンライン日本映画祭2022は2022年2月14日～27日にかけて開催され、ドイツでは、2020年～2021年の最新作を中心に、15作品が上映されます。作品は字幕付き日本語上映で、うち6作品はドイツ語字幕、他9作品は英語をはじめスペイン語、イタリア語、ハンガリー語、アラビア語、アジア諸言語など複言語字幕でご視聴いただけます。

日本の四季折々の景観、見た目にも美しい色とりどりの日本食、伝統から現代へ変わりゆく社会、時空を超えた想像の世界など、様々な日本の世界を堪能してもらうことで、皆さんの気持ちが少しでも晴れ、そしてまたいつの日か日本を訪れるという夢を持つきっかけになれば嬉しいです。

オンライン日本映画祭2022は、2022年2月14日　日本時間17時（ドイツ時間9時）に配信が開始され、2月28日　日本時間16時59分（ドイツ時間8時59分）に配信が終了します。期間中は視聴開始から48時間同じ作品を見ることができますが、2月28日　日本時間16時59分で配信は終了しますので、ご注意ください。

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オンライン日本映画祭2022の詳細はこちらからご覧ください。

オンライン日本映画祭に加え、ケルン日本文化会館では週に2～3回、日本映画の上映会を実施しています。リアルの映画上映にもぜひお越しください。

わたしたちで映画を作ろう！サムライ映画に情熱を注ぐ少女とミステリアスな青年が作る映画が時空を超えていく！

高校生のハダシは日本の昔のサムライ映画に夢中である。しかし映画部では自分のサムライ映画の企画が通らず、ならば勝手に作ってしまおうと仲間を集め、手探りで映画づくりをはじめる。嫌がる青年を説得して主役に抜擢し、撮影は始まるが、次から次へとトラブル発生。映画は完成するのか？しかも、青年は未来から来た…？

本気で映画作りに取り組む若者たちの姿が瑞々しく、SFの要素も盛り込まれた斬新な青春映画の傑作。アクション、ロマンス、サスペンスも豊富で映画への情熱が溢れ、映画ファンならば興奮すること間違いない。躍動感みなぎるハダシを演じた、有名アイドルグループ出身でクリエイターとしても活躍する伊藤万理華の魅力が輝いている。感動のラストシーンをお楽しみに！

江戸（東京）で料理人として名を上げる少女は、故郷で生き別れた親友との再会を夢見る。料理で繋がる、爽やかな友情の物語。

大洪水をきっかけに故郷の大阪を離れ、江戸の料理屋で働く少女みをは、優れた才能に恵まれているが、大阪と江戸の味の違い悩み、その解決策を見つけようと懸命に工夫を重ねる。一方で、親友のノエが江戸にいることを知るが、彼女は滅多に会うことの出来ない身分だった…。

200年ほど前の日本を舞台に、料理に人生を賭けるみをと、日本一の歓楽街であった吉原の花魁（高級芸者）となったノエとの絆を爽やかに描くエンターテイメント時代劇。平和が続いた江戸時代（17～19世紀の200年間）は、日本で文化が熟成された時代でもあり、丁寧に作られる料理の数々は日本文化の「粋」を表すかのようである。また、最高峰の花魁は、殿様でも簡単に会うことは出来なかったとされている。

強盗犯の本当の目的は何か？病院という密室で繰り広げられる、驚きのミステリー・サスペンス。

医師のハヤミは初めて訪れる病院で深夜勤務に就く。突然、スーパーの強盗犯が逃走時に銃で撃た女を運び込む。強盗犯はそのまま病院に立てこもり、内部を徘徊する。ハヤミは強盗犯の目的を探るが、そもそも病院自体が怪しく、院長や看護師もどこか信用できない。誰もが仮面を被っているように見えるのだ。犯人から隠れて病院を調べると、記録のない入院患者や、あるはずのない手術室を発見し、やがて驚くべき事実にたどりつく…！

不気味な病院という密室を舞台に、息詰まる心理戦が展開し、やがて驚きのどんでん返しが続く緊迫のミステリー。現役の医師による大ベストセラーの映画化であり、現在の日本の代表的な若手スター俳優である坂口健太郎と永野芽郁の共演にも注目。

住む世界の違いによって、女性の幸せに差はあるだろうか？ふたりのヒロインの視点を通じて現代社会の生き方を問うヒューマンドラマ。

東京で由緒ある裕福な家庭に育ったハナコは、社会的地位の高い男性と結婚することが義務付けられていた。20代後半になり、お見合いを続け、ついに理想の結婚相手に出会う。幸せな結婚生活が待っているはずだったが、相手の男には別の女がいたことを知ってしまう。その女ミキは地方の平凡な家の出身で、東京で懸命に生き残ろうとしていた。異なる境遇で生きるハナコとミキの人生は、やがて交差する…。

東京の上流階級と地方出身の低所得階級との格差を鮮やかに描き、現代日本における女性の生き方を問うヒューマンドラマである。日本の若手俳優のホープである門脇麦（ハナコ）と、国際的な活躍も目立つ水原希子（ミキ）の共演は必見であり、深みのある映像も素晴らしい。

内気な田舎の女の子がバイトに選んだのは、メイドになりきって接客するメイド喫茶！ユニークで感動的な青春ドラマ。

日本北部の青森県で、父と祖母と暮らす高校生のいとは、とても内向的で友達も少ない。代々引き継がれてきた三味線にも、母の死以来、触らなくなった。そんな折、思い立って「メイド喫茶」のアルバイトに応募したところ、見事採用される。先輩従業員は、年増のシングルマザーや漫画家の卵など個性豊か。奇妙で愛らしい常連客にも囲まれて、いとは少しずつ自分を開いていく。そして、封印していた三味線を演奏する機会がやってくる…。

自分の殻を破って成長していく少女の姿が瑞々しく、そして家族の絆のかけがえのなさが感動を誘う。現代的で独特な東京発の「メイド喫茶」文化と、伝統的な青森の三味線音楽の芸能とが並んでおり、日本文化のユニークさと奥深さを味わいたい。

アンドロイドに心はあるか？人とアンドロイドの交流を通じ、感情のあり方をみつめる感動的アニメーション。

人間型アンドロイドが実用化された時代。多くの家庭が家事用アンドロイド／ロボットを使用するが、大抵はぞんざいに扱っている。高校生のリクオも自宅の女性型アンドロイドに冷たく当たり、彼女の行動を監視して一軒のカフェに入る。その店では、人間とアンドロイドの区別をしないことがルールだった。客たちは何が目的なのだろうか？リクオは気になって仕方がない。そしてカフェで出会う人やロボットを通じて、本当の「心」とは何かを理解していく…。

差別や偏見の悲しさを伝える客たちエピソードが連なり、感動的なアニメーションである。アンドロイドへの依存に警戒を呼び掛ける倫理委員会の存在や、旧型ロボットの投棄問題など、社会の設定がリアルで、細部に至るまで見応えがある。

日本の国技、相撲の全てを紹介します。有名力士に密着し、相撲の舞台裏を見せる貴重なドキュメンタリー。

日本に千年以上前から存在するとされる相撲は、いまでも国民的に愛される行事である。巨体を誇る相撲レスラー（力士）は、肉体競技を戦うだけでなく、神事に仕える存在ともされる。本作は、有名力士に密着取材していく中で、彼らがどのような生活を送り、どのようなトレーニングを重ね、いかなる気持ちでリング（土俵）に上がっているかを紹介していく。防具も付けず、体重200キロどうしが正面から激突する競技は世界でも他に類を見ない。力士は常に怪我のリスクと隣り合わせだが、どんなに痛くてもそれを言い訳にしないのが、相撲道であり、武士道なのだ。現代のサムライたちの生き様を間近で見ながら、実際のトーナメントの興奮も味わうことが出来る、とても貴重な記録である。

東京で伝説となっているラーメン店の創業者の真の姿を追う、ヒューマン・ドキュメンタリー

東京の中心部に近い池袋に、「大勝軒」というラーメン屋があった。毎日長蛇の行列ができ、4時間で200人にラーメンを提供した。大勝軒の味の虜になった常連客は数知れず、ラーメン店経営者も修行に訪れる。本作は、大勝軒の創業者であり、日本のラーメン界に絶大な影響を与えた山岸一雄の生き様を描くドキュメンタリーである。山岸のラーメン作りに対する情熱は40年間途切れることなく、弟子をたくさん受け入れては惜しまずに技術を教え、そしてお客さんを喜ばせてきた。山岸のエネルギーの源泉には早逝した妻の存在があり、美味しいラーメンへの愛とともに、妻への愛の物語が綴られる。山岸の一途な姿勢が存分に伝わる記録であり、異色の感動作である。

お客さんを笑顔にする魔法を操る従業員とは？アミューズメント・パークに配属された新入社員の、辛くも楽しい奮闘記。

一流ホテルに就職したくるみは、東京から遠く西に離れた熊本県の系列遊園地に配属になってしまう。抜群の実力で「魔法使い」とあだ名される上司や、個性的な同僚たちが明るく出迎えてくれるが、雑用ばかり任され、企画を上げるも相手にされず、東京に帰りたいとこぼす日々が続く。やがて、年間優秀社員になれば東京に帰れることを知り、やる気を出すが…。

情熱的に働く人々に囲まれ、少しずつ仕事の意義を理解していく女性の成長物語。ユーモラスで明るい雰囲気の中、遊園地という夢の場所で働く楽しさが伝わり、ヒロインとともに幸せな気持ちになれる作品。くるみ役の波留は近年主演作が続く人気女優、共演の西島秀俊は幅広いジャンルで活躍する日本のトップ俳優のひとりである。

高校時代をやり直せるとしたら、自分の人生はどう変わるだろうか？新たな運命を生き直す、異色の青春ラブストーリー。

27歳のアラタは仕事も目標も無く、どん底の日々を送っている。そんな時、１年だけ高校時代を送り直す「ReLIFE」プロジェクトに勧誘され、半信半疑のまま若返りの薬を飲むと17歳の姿に戻っていた！こうして1年限定の高校生活が始まる。目立たずに過ごすつもりが仲間も出来て、やがて超内気な少女のヒシロに恋心を抱くようになる。しかし、楽しい季節はあっという間にめぐり、アラタに残された時間は少なくなっていく…。

青春時代の一瞬を大切に生きることが人生を左右するというメッセージを込めた、爽やかで感動的なラブストーリー。終盤には大きなサプライズも！中川大志、千葉雄大、平祐奈、池田イライザ、高杉真宙など、日本の若手人気俳優の集結に注目。

強い心と深い愛を持つ母と家族の絆の強さに号泣必至のヒューマンドラマ。

父が蒸発してしまい、母のフタバは家業の銭湯を休業して、パートをしながら娘のアズミを育てている。持ち前の強さと明るさで、フタバは学校で問題を抱えるアズミを勇気づける。しかし、フタバは病気で余命がわずかと宣告されてしまう。残された時間で、フタバは絶対にやっておくことを決め、実行していく。それは、家族からすべての秘密を取り払うことだった…。

誰に対しても公平に熱い愛を注ぐフタバと、娘たちや親しい人たちとの絆を描く感動の物語である。母の強い心を継ごうとする娘たちのひたむきさが溢れ、驚きのラストには生きる力がほとばしる。日本の大スタ

死者にもう一度だけ会うことが許されたら、誰に会うだろうか。スピリチュアルで感動的なヒューマン・ドラマ。

高校生のアユミは両親を亡くし、祖母とふたりで暮らしている。祖母は、死者を呼び出し、一度だけ生きる者に再会させる「ツナグ」と呼ばれる能力を受け継いでいる。アユミは見習いとして祖母を手伝い、死者との再会を希望する人々と接触していく中、クラスメートの少女から依頼を受ける。彼女は、親友を特殊な状況で失い、打ちひしがれていた…。

様々な事情で死者との接触を求める者たちの魂の葛藤を描く、スピリチュアルなヒューマン・ドラマである。意外な真相が次々と明らかになり、終盤には驚きの展開が待ち受ける。主演の松坂桃李は、現在最高の評価を受ける若手俳優のひとりであり、祖母役の樹木希林は数々の名監督の作品に出演し、2018年に惜しまれながら亡くなった名女優である。

大自然の中のカフェ、美味しいパンとコーヒーが傷ついた人を迎えてくれる。人の気持ちに優しく寄り添う、心温まるヒューマンドラマ。

日本の最北端に位置する北海道。自然に恵まれた地に、新たにカフェを開いた若い夫婦。夫がパンを焼き、妻がコーヒーを淹れ、季節の食事を提供する。そこには失恋をした若い女性や、両親の離婚を悲しむ女の子、事情を抱えた老夫婦など、様々な形で心に傷を負った人々が訪れる。そんな彼らを夫婦は暖かく向かい入れ、静かに手を差し伸べる。

美しく厳しい北海道の四季を背景にした、優しさに満ちたヒューマンドラマである。傷付いた人の心を癒す、季節の食材を用いたパンや料理の数々が作品を彩る。心優しい夫婦を演じるのは、喜劇からシリアスな役までこなす庶民派スターの大泉洋と、1980年代のデビューから現在まで変わらぬ魅力で人気を誇る原田知世。

食べることしか楽しみがない男たちの、哀しくておかしい南極の日々。ジャパニーズ・コメディの名作！

マイナス54℃。過酷過ぎてペンギンもいない南極の観測基地で、8人の隊員が共同生活を送っている。家族から遠く離れ、1年以上を基地で過ごさねばならない。最大の楽しみは、3度の食事。調理担当のニシムラは、和食、フレンチ、中華など、あらゆる料理で隊員たちのお腹と心を満たしていく。しかし、若者には遠距離恋愛は難しく、既婚者は家族の気持ちが離れることを恐れ、皆の日本への想いは募るばかり…。

個性的な男たちの極地における日々を、ユーモラスに、そしてペーソスたっぷりに描く、日本のコメディ映画の歴史的名作の1本。調理担当者の実体験に基づく原作の映画化であり、心の底から食事を楽しむ隊員たちから、人間の根源の姿が伝わってくる作品である。

東京－ホノルル便に異常発生！地上スタッフ、CA、パイロットらの活躍を描くエアポート群像エンターテイメント。

東京発ホノルル行きの国際線。新米パイロットは経験豊富な先輩のアシスタントとして搭乗し、新米CAは厳しさで評判のチーフパーサーのチームに加わる。グランドスタッフはブッキングで苦労し、管制塔は天候や鳥に注意し、整備士たちは作業のスピードと精度に心血を注ぐ。そんな多くのスタッフのエネルギーを結集して飛び立ったフライトに、思わぬトラブルが…！

大型旅客機のフライトにまつわる様々なエピソードを通じて新人たちの成長を描く、コミカルでサスペンスフルなエンターテイメント。精緻なリサーチに支えられ、トラブルに対処する機内と地上スタッフの作業に臨場感が溢れる。日本の人気トップ女優の綾瀬はるかをはじめ、多くの有名俳優が出演して群像劇を盛り上げている。