芥川賞作家・小山田浩子氏による朗読会

朗読会

芥川賞作家・小山田浩子氏による朗読会

小山田氏は、都会から田舎に移り住み、周囲の不思議な空気を敏感に感じ取りながら、仕事と家庭のはざまで自分の人生を模索する若い女性の物語を書いている。

大都会から田舎に引っ越してきた若い夫婦。非正規社員であった主人公あさひは自分の仕事を辞め、会社から転勤を命じられた夫に従った。妊娠もしていないし、子供の予定もないのに、なぜそんなことをするのか。そして、夫の故郷の村、義理の両親の隣の家が、新しい家となる。夫が終日働く中、あさひは専業主婦としての新しい生活に慣れようとする。

その夏は暑く、セミの大群はうるさく、近所にある唯一の川はゴミだらけで「ゼラチンでできているみたい」だ。ある日、耐え難い気温の中、隣村に向かったあさひは、まるで自分のためだけに掘られたと思われる穴に落ちてしまう。それ以来、あさひは不気味で誰も知らない風景にどんどん引き込まれていく。

この物語は、日本で最も重要な文学賞である芥川賞を受賞した。

© Shinchôsha

1983年広島生まれ。広島大学文学部日本文学語学を卒業後、自動車メーカーで派遣社員として働く。この経験が新潮新人賞、織田作之助賞を受賞した小説『工場』(2013年)の着想となった。

司会 バーバラ・ゲシュヴィンデ
朗読 バーバラ・コンラーディ=タケナカ
通訳 ハイケ・パッチュケ

© Rowohlt Buchverlag

Rowohlt Buchverlag
Hiroko Oyamada
Das Loch
128 Seiten, Gebunden mit Schutzumschlag
Aus dem Japanischen übersetzt von Nora Bierich
ISBN: 978-3-498-0486-6

2024年9月13日、今年のベルリン国際文学祭の一環として、小山田浩子氏による朗読会がHaus der Berliner Festspieleで開催される。詳細は下記ウェブサイトからご覧ください。

https://literaturfestival.com/events/hiroko-oyamada-das-loch/

日時
2024年09月17日 19:00

場所
Japanisches Kulturinstitut
Universitätsstraße 98
50674 Köln

料金
Eintritt frei

協賛