アイヌ
北日本の先住民との映画的邂逅
アイヌ
北日本の先住民との映画的邂逅

アイヌ民族は、日本の四大島の最北端である北海道と、樺太の南半分、千島列島の先住民族とされています。19世紀末までは、狩猟・漁労・採集の生活を営んでいました。「アイヌ」とはアイヌ語で「人間」を意味します。アイヌの人々は、世界の多くの先住民族と同じように、社会的差別や経済的苦難の問題に繰り返し直面しましたが、20世紀半ば以降、自らの権利を主張し、伝統と言語の復活を目指す復興運動が始まりました。2008年、日本の国会でアイヌの人々を先住民族と認める決議がなされ、2019年についにその法律が施行されました。
この映画特集では、日本のドキュメンタリー映画史において最も重要な監督の一人である姫田忠義監督の1970年代の作品3本を上映します。1976年、彼は「民族文化映像研究所」(略称:民映研)を設立し、アイヌの日常生活を映した数々の映画で、その宗教的・伝統的世界に深い洞察力を与えてきました。この特集では、結婚、家づくり、熊の生け贄の儀式をテーマにした3作品を上映します。
また、福永壮志監督(1982年生まれ)が2020年に発表した長編映画「アイヌモシリ」も上映します。14歳の少年を主人公に、現代におけるアイヌの社会的アイデンティティの問題を扱っています。ニューヨーク在住の監督自身が北海道で育った経験から書き上げられたセミドキュメンタリー「アイヌモシリ」は、アマチュア俳優や地元の人たちと一緒に作り上げられました。
上映日時
1月6日(木)、20日(木)18時開演
アイヌの結婚式 / チ・セ・アカラ
AINU NO KEKKONSHIKI
CHISE A KARA
1971 / 1974 / 34 min / 56 Min., OmeU
Regie: HIMEDA Tadayoshi
1月13日(木)、24日(月)18時開演
イヨマンテ―熊送り―
I-OMANTE - KUMA OKURI
1977 / 103 Min., OmeU
Regie: HIMEDA Tadayoshi
1月17日(月)、27日(木)18時開演
アイヌモシリ
AINU MOSHIRI
2020 / 84 Min., OmeU
Regie: FUKUNAGA Takeshi
各作品の詳細は、こちら(ドイツ語ページ)をご覧ください。
この映画特集は、ケルンのラウテンストラウフ・ヨースト美術館で開催中の展覧会「すべてに魂が宿る、北のアイヌとの出会い」に合わせて開催されます。展覧会の詳細はこちらからご覧ください。
日時
2022年01月06日 ~ 2022年01月27日
場所
Japanisches Kulturinstitut
Universitätsstraße 98
50674 Köln
料金
入場無料